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雪国の華
持続可能な社会 = 自然 x コミュニティー x 創造性

アメリカ中心に進められてきた資本主義経済が崩壊しつつあり、経済システムだけでなく、社会構造自体に変化が起きはじめました。それにより、これまで当たり前だった価値観が通用しなくなってきているのは、誰の目にも明らかです。

またアート業界でも、オークションやアートフェアなどマーケットが牽引してきマネーゲームのようなアートシーンから、新たな方向性が必要とされてきているのではないでしょうか。

今、私たちはどこに向かい、何を目指していくべきなのか。

それを示す一つの方向性を提供するため、この度私たちは、北海道(日本)在住の現代アーティスト11名によるグループ展「雪国の華」を開催いたします。

雄大な自然と発達したインフラをもつ日本最北端の自治体 北海道は、日本の中でも数少ない、持続可能な地域社会を実現できる可能性が秘められている土地です。世界遺産などの観光資源に恵まれ、国際空港を有し、かつ食料自給率が200%を保つ北海道は、地球の温暖化によって今後さらに重要な地域となっていくと予想されます。

3万年前に北海道に人類が現れてから、ロシア・サハリンや、日本本土(本州)との交流から発展してきたアイヌ文化。豊かな土壌と豊富な海洋資源で育まれた独自の文化は、現代のアーティスト達にも確実に受け継がれています。

彼らの表現方法は平面、立体、映像と多岐に渡りますが、多くの作品は自然やそこに根付く人たちとのコミュニケーションによって生まれたものです。そのため、作品の色彩はモノトーンが多く、木材そのものを用いたり、透明素材を使うアーティストも少なくありません。それは自然と共に生き、一年の半分を雪と接している彼らの特長であり、現代的な表現でありながら、近年の金融資本主義からは離れた別の価値観のようでもあります。そしてそこに、彼らの文化的なポテンシャルを感じぜずにはいれません。

近年アジアの中でもとりわけ注目を集めてきた「ジャパニーズ・コンテンポラリーアート」。しかし、メディアやマーケットでは、東京周辺のアートシーンしか取り上げられておらず、世界からみると日本のコンテンポラリーアートは、まるですべて東京にあると錯覚してしまいます。

「スーパーフラット」、「マイクロポップ」といったコンセプトは、巧妙に日本の現代社会を切り取ってはいますが、その枠に収まりきらないであろう11人のアーティストの表現を感じ取っていただきたいと思います。

また展示会場には、北海道の家具会社5社による北海道産デザイン家具(テーブル、ベンチ等)も配置します。木の素材を活かしつつも、デザイン性の優れた家具達が、アート作品と共に空間を演出します。

この展覧会は、北海道で活動するアーティスト達のつながり、上海に住む北海道出身の方々の献身的なサポート、そして企画に共感してくださった方々の協力など、コミュニティーの力によって実現します。アーティストが発揮する創造力、それを支えるコミュニティー、そしてすべての母体となる自然。それらが可能にするであろう持続可能な社会。

アーティスト達の表現の中に見え隠れする、「雪国の華」を是非高覧ください。

Office339 Director
鳥本健太